『フルメタル・パニック』

2005/10/20

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene13「つづく日々」

『フルメタル・パニック! The Second Raid』DVD-BOX<初回限定生産>『フルメタル・パニック!
 The Second Raid』

  (監督:武本 康弘)

 2006年に入ってからのエントリアップをお許し下さい。

 SD(標準放送)でLB(レタボックス)ながら、迫力の5.1chサラウンドステレオ放送で自分を愉しませてくれた『フルメタル・パニック! The Second Raid』も、今回でいよいよ最終回。

 サブタイトルは"つづく"なのですが、今回で見事なまでの"最終回"です。

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2005/10/13

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene12「燃える香港」

安心できない七つ道具? フルメタル・パニック! 2005年の冬コミには、今回のサブタイトルをもじって「萌える香港」とした同人誌が出ているんだろうなぁ・・・
 閑話休題。
 さて、Scene12「燃える香港」の感想です。
 といきたいところ、ですが・・・
 てりぃさんだんちさんのエントリを読んだ後だともう、自分の出る幕はないようです。
 てりぃさんの「テッサ(CV:ゆかな)に萌えながらも宗介(CV:関 智一)の機微をうがつ」エントリや、だんちさんの「ライトノベルからの脱却」エントリのように、お二人は非常に大きな視点で『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)を捉えられています。
 視野の狭い自分には、そこまでのものを認めることはできません。
 ですので今回は少しだけ、本編から離れたことをタイプしようと思います。


 繰り返し視聴について。

 今回、この感想は、2006年 1月 2日(月曜日)にScene12「燃える香港」を観直した上で、タイプしています。
 約2ヶ月の月日を経て、こうして観直してみても、やっぱり『フルメタル・パニック! The Second Raid』は面白いですね。
 マデューカス(CV:西村 知道)がテッサに逆らったり、宗介が本当に引き金を引いたり。
 一度観ているのだから、当然のことながら次の展開を知っているのですが、それでも手に汗握るこの展開。
 こうして、繰り返しの視聴にも堪えられる映像作品こそが本物なのだろうなぁと思って、観ていました。
 ストーリーがTDD(トゥアハー・デ・ダナン)のCDC(Combat Direction Center:戦闘指揮センタ)や、深夜の九龍にある一室で展開されていたこともあり、京都アニメーションの前作、TVシリーズ『AIR』(監督:石原 立也)にあった眼を瞠る映像の煌びやかさはありません。
 ですがそれでも、自分を魅了して止まないこの映像美。
 5.1chサラウンドステレオ放送も相俟って、SD(標準放送)のLB(レタボックス)だということを忘れてしまいそうな勢いです。

 さて、次回はいよいよ最終回。
 結末がどうなるのかを分かっていても、愉しみで仕方ありません。


 それでは、よしなに。(敬称略)

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2005/10/06

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene11「彼の問題」

悩んでられない八方塞がり? フルメタル・パニック! 2006年が明けてから感想をアップするのもおかしい話ですが、ここはきちんと各話感想を認め、『遍在 -omnipresence-』の体裁を整えようと思います。
 今頃になるTB(トラックバック)を、どうかご容赦下さい。

 さて、Scene09「彼女の問題」の対となる今回のScene11「彼の問題」は、そのサブタイトル通り、宗介(CV:関 智一)の問題に迫る見事な作品でした。
 作品内容については、てりぃさんだんちさんのエントリをお読み頂ければと思います。
 こんなにも深い内容に迫る感想は、他にはないと思いますので。
 ということで自分はやはり、余りエントリを見掛けない、5.1chサラウンドステレオ放送から切り込んでいこうと思います。

 さて今回は正月休みを活かしまして、2006年 1月 2日(月曜日)の昼間に、この『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)Scene11「彼の問題」を鑑賞していました。
 昼間ということで、ヴォリュームは大盤振る舞いの-30.0dB(!)・・・
 今のところ苦情は来ていませんが、階下の方ごめんなさい。
 実は昨年末にうちのAVシステムへ、oyaide MTB-6 & Chikuma CPC-15HG/1.0 を導入しました。
 まだまだエージングの途中なのですが、その甲斐あってか、大音声で聴いても不快感はなく、むしろ、もっと大音声で聴きたいぐらいです。
 なので、-30.0dBでも大丈夫!…って、階下の方ごめんなさい。
 これまではCMパートに入る度に、慌ててヴォリュームを下げていたのですが、今はそのままでも「気持ちよく音が出ているなぁ」という感じでして、特にヴォリュームを下げようとは思いません。
 いくら深夜に放送されていた作品とはいえ、やはりこの『フルメタル・パニック! The Second Raid』は「大音声で愉しまないと」と、強く思いました。

 ではその大音声が、作品をどう盛り上げているのか?

 これが別段、作品を盛り上げていないのです。
 Scene11には戦闘シーンがなかったこともあり、音響が前に出てくることはありませんでした。
 では音響は何をしていたのかというと、ただ環境音を揃えることに終始されていました。
 それぞれのシーンに合った"ブー"や"ジー"といった環境音が、5.1ch総てを用いて全体へ広がるように且つ、意識できるギリギリのところで流れていました。
 この意識できるギリギリというのは、ヴォリュームの大小によるギリギリではなく、映像に対する環境音が余りにも自然なために意識しにくいということです。
 しかもそれは、5.1ch総てを用いて表現されているため、指向性がなくなっています。
 なので余計に環境音を意識しづらくなっています。
 視聴者には意識させないが、確実にその映像に合致する環境音が、静かに視聴者を取り囲む・・・

 つまりこの音響を大袈裟にいってしまえば、視聴者の無意識に訴え掛けてくる音響なのです。

 このように大音声で意識的にリアチャネルやサラウンドバックチャネルに耳を傾けてみて、初めて気が付くぐらいの繊細な環境音の数々。
 自分は先程、「作品を盛り上げていない」とタイプしたのですが、これはあくまでも意識下に於いての話です。
 こんなにも自然と作品に寄り添いさり気なく、だけどとても力強く作品を盛り上げる音響には、なかなかお目に掛かれるものではありません。(音だから「お耳に掛かる」かな?)
 しかも『フルメタル・パニック! The Second Raid』は、劇場用の作品ではなくTVシリーズ用の作品です。
 映像作品に限らず、名作は常に作品の枝葉末節に至るまで総てに於いて、作り手の神経が行き届いているもの。
 それをTVシリーズで味わえるとは、「『フルメタル・パニック! The Second Raid』恐るべし」といったところでしょうか。

 ということで、UMD(Universal Media Disc)などの2chステレオや、もしかするとモノーラル環境で『フルメタル・パニック! The Second Raid』をご覧になっている方もいらっしゃると思います。
 ですがこのように、5.1chサラウンドステレオ環境だと、より作品に没頭できること請け合いです。
 作品を骨の髄までしゃぶり尽くすという意味も込めまして、5.1chサラウンドステレオ環境でご覧になることを強くお薦めします。


 それでは、よしなに。(敬称略)

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2005/09/29

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene10「ふたつの香港」

つづくオン・マイ・オウン フルメタル・パニック! 皆さん、お久し振りです。
 長らく、『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)の感想をお待たせしてすいません。

 さて、Scene08の感想もまだ途中のうえ、Scene09の感想もまだアップしていないのですが、今回は先にScene10の感想をアップします。(現在はアップしています)
 といいますのも、てりぃさんの方から、うちの感想エントリへのご紹介がありまして、ここは応えなければと思い至りました。
 ということでまずは、てりぃさんの該当エントリをお読み頂きましてから、拙文に眼を通して頂ければ幸いです。



 さて、てりぃさんが最もぎこちないシーンとして挙げられたのが、放送開始後18分25秒あたりです。
 このシーンが不自然に見えるのには、幾つものファクタがあると思います。
 その中で自分が一番大きいファクタだと感じたのは、車体を正面に捉えた絵から、真横に捉えた絵になるまでの中割が、たった2コマしかなかったことです。
 そのため、車体が交差点の手前で減速して、交差点を抜けながら再加速しているように見えなかったのだと思っています。
 ですが逆にいうとこのシーンは、たったの2コマで、遠心力で車体を傾けながら交差点を曲がっていることを表現しているともいえます。
 コマ割りが均等に0度、30度、60度、90度ではなく、0度、15度、40度、90度とずれているのが、リミテッドアニメーションの妙です。
 つまりTVシリーズのアニメーションとしては、充分な表現ではないかと・・・
 ですが『フルメタル・パニック! The Second Raid』は、ハイクォリティの名をほしいままにしている作品です。
 特にその後のシーンにある、縦横無尽に動くAS(アームスレイブ)コダールは、5.1chサラウンドステレオ放送も相俟って、凄い迫力でした。
 ですので余計に、件のシーンが残念でなりません。

 こちらは既に、ほぼ全編の車輌シーンを3DCGI(3 Dimension Computer Generated Images)で創り上げた、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(監督:神山 健治)や『APPLESEED』(監督:荒牧 伸志)を眼にしています。
 そのため、2Dの拡大縮小変形による奥行き表現ではもう、満足できないようになっています。
 コンピュータ・半導体関連はムーアの法則に従って、日進月歩どころか秒進分歩の世界です。
 ドッグイヤーです。
 自身が生み出す2Dアニメーションに見劣りしない3DCGIを、京都アニメーションが手に入れる日。
 そんな日が一日でも早く訪れることを、心から愉しみにしています。


 それでは、よしなに。(敬称略)

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2005/09/22

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene09「彼女の問題」

音程は哀しく、射程は遠く  フルメタル・パニック! 2005/10/10(Mon)21:00・・・
 さて、放送からもう随分と時間が経ってしまいましたが、「彼女の問題」の感想です。

 雪野 五月さんの演技を超えた、千鳥 かなめに惚れました。
 これまで雪野さんといえば、その立ちすぎる演技故、下手をするとキャラクタを喰ってしまう役者という印象を持っていました。
 『犬夜叉』(監督:池田 茂(~#44),青木 康直(#45~))の日暮 かごめや、『ΠΛΑΝΗΤΕΣ』(監督:谷口 悟朗)のタナベ アイなどの例を出すまでもなく、気丈で元気な女の子を演じさせれば、雪野さんの右に出る者はいない。
 自分はそう言い切ってしまっても構わないと考えています。
 ですが、そのぐらいはまり役が過ぎる故に、「また雪野さんか…」と思うこともしばしば。
 そして、『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)の千鳥 かなめも、この雪野さんお得意キャラクタの延長線上にあります。
 いや、もう、「ありました」と過去形にするのが適切でしょう。
 そのぐらい今回の Scene09 をもって、千鳥かなめというキャラクタは、大きく成長したなぁと感じました。
 雪野さんが演じる千鳥かなめから、千鳥かなめの声は雪野さんへと、主従関係が逆になったと思います。

 さて、前回のテレサ・テスタロッサ(CV:ゆかな)の感情の昂ぶりは、元々持っていたであろう彼女の一面がようやく出てきたという感じでした。
 ところが今回のかなめは、それまで持ち合わせていなかった彼女の一面を、自分の力で手に入れた。
 言い換えれば、これまで宗介(CV:関 智一)の頭をハリセンで叩きながらも、心の何処かで宗介のことを頼っていた弱い自分を、自分の力で捨て去ろうとしている。
 この"自分の力で"というところが、観ている者に勇気を与えます。

 一旦落ち込んで、そこから立ち直ると一回り成長しているというドラマは、どこにでもよくあります。
 ですがそれを、自分の力で成し遂げたというところに、他作品の追随を許さない、『フルメタル・パニック! The Second Raid』の力があると思います。

 さぁ次は、Scene10「ふたつの香港」を挟んで、Scene11「彼の問題」です。
 宗介はいかにして、自分の力でのし上がるのか。


 それでは、よしなに。(敬称略)

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2005/09/15

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene08「ジャングル・グルーブ」

踊るベリー・メリー・クリスマス フルメタル・パニック! さて、三週間振りの御無沙汰でした、『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)。

 今回は何といっても、テッサことテレサ・テスタロッサ(CV:ゆかな)の感情の昂ぶりが良かったです。
 作画、演出、役者の演技、どこをとっても非の打ち所がありません。
 今でこそこうして落ち着いていますが、リアルタイムで観ていたときは、それこそこれが人が創り出した作品であることを忘れて、まるで目の前で起こっている事実かのように観入っていました。
 いくらTDD(トゥアハー・デ・ダナン)を束ねているといっても、テッサもやはり年齢相応の女の子なんだと。

 泣きの芝居を真正面から正攻法で表現する。
 TVシリーズ『AIR』(監督:石原 立也)のときもそうでしたが、こういった映像で京都アニメーション制作の右に出るところはあるのでしょうか?



 さてここからは、10月に入ってからタイプしているのですが、もう随分と細かいところを忘れています。
 ですが、ベルファンガン・クルーゾー(CV:小山 力也)のキャラクタが際立っていたことは、よく覚えています。
 他の多くの作品では、精々イヤな上官というステレオタイプなキャラクタになるところが、クルーゾーは違う。
 きちんと良心ある人が、わざと宗介(CV:関 智一)やクルツ(CV:三木 眞一郎)に辛く当たっていることが、独白や説明台詞ではなく、映像から伝わってくる。
 主人公にストレスを与えるキャラクタが、視聴者のストレスにならないというのは快挙だと思います。
 卑近な例でいえば、『地獄少女』(監督:大森 貴弘)でとも蔵さんの演じられたいじめっ子なんて最悪でしょう。
 『なるたる』(監督:飯野 利明)でかほるんさんが演じられたいじめっ子の方が上だという意見もあるでしょうが、とにかく主人公にストレスを与えるためには、多かれ少なかれ視聴者へのストレスも避けられません。
 と、思っていたのですが・・・
 どうやらそれはキャラクタの造型次第で、どうとでもなったようです。
 高いテクニックをもってすれば、クルーゾーのようなキャラクタをも立てられる。

 次回の『フルメタル・パニック! The Second Raid』も、愉しみにしています。


 それでは、よしなに。(敬称略)

 P.S. 10月に入ってからの遅すぎるTBに、どうかご容赦を。Scene09もその内アップしますので、何卒。

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2005/08/25

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene07「とりのこされて」

フルメタル・パニック!(5) さて今回は久し振りに、SONY MDR-CD950を出してきて、だんちさんお薦めのヘッドフォン鑑賞にて、『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)を愉しみました。(^^)

 ちなみにここだけの話、DENON AVC-A1SRのディスプレイに DOLBY HEADPHONE の文字を見たのは、これが初めてだったりする。(^^;
 西村ちなみに、今回の視聴ヴォリウムはなんと、大盤振る舞いの-25.0dB(!)
 こんな大音声で鳴らせるのは、ヘッドフォンならではですね。(^^;
 あぁ、7.1chスピーカでもこの大音声で鳴らせる環境を、是非とも手に入れたい…



 さてOPの「南風」ですが、いつものスピーカ視聴と違って、随分とエコーが掛かって聴こえます。
 これは本編も同様にエコーが掛かっていたので、DOLBY HEADPHONE はこういった反射音を畳み込むことによって、音場の広がりを表現しているのでしょう。
 通勤時に電車内で聴いているヘッドフォン(Pioneer SE-HF03 & Vodafone V602SH by SHARP)のような、耳許で鳴っている感はありませんでした。
 ちなみに、CMパートとの音量差は、DOLBY HEADPHONE でもやっぱり気になります。

 さてここまでの視聴では、いつもよりエコーが強いなぁという感じだったのですが、この教室で先生が出席を取るシーンにきて、「これはっ!」と思いました。
 このシーンでは普段スピーカで聴いているのと同じように、返事をする生徒の位置が、きちんとそれぞれに前後感を持って振り分けられていました。
 右手前で返事をしたり、左奥で返事をしたり。
 DOLBY HEADPHONE の凄さを見せ付けられた・・・いや、聴き付けられた瞬間でした。



 ところで、かなめの「頭かどっかにリモコン式の電気ショックを付けてやりたい」という台詞に対する、恭子(CV:木村 郁絵)が「犬じゃないんだから」と返すやり取り。
 これって暗に、『犬夜叉』(監督:池田 茂(~#44),青木 康直(#45~))のことを指しているんですよね?

「お座り!」

 閑話休題。
 さて内容の方はといいますと、前回が宗介(CV:関 智一)サイドの話とすれば、今回はかなめ(CV:雪野 五月)サイドの話でした。
 ある日突然、宗介がいなくなる、かなめの絶望。
 これを表現するため演出が、また憎いです。
 こちらは前回からの続きで観ているので、かなめが待ち焦がれている宗介が現れないことを知っています。
 だからこそ、夏 玉蘭(CV:沢城 みゆき)と擦れ違うまでのウキウキ感いっぱいのかなめを観ているのが、とても辛かった。
 そして擦れ違った後の、不安に駆られてどうしようもなくなるかなめの姿も・・・
 Scene03「迷宮と竜」とは違って、この分かり切った展開が実に面白かったです。
 展開を分かっていても面白い。
 これこそが作品として、本物なのだと思います。


 さて、次回のScene08「ジャングル・グルーブ」の放送は、三週間後の2005/09/15(Thu) am0:10~。
 こんなに間が空いたら、これまでの話を忘れてしまいそうだ。(苦笑)


 それでは、よしなに。(敬称略)

 P.S. 留守番電話サービスの声が大原さやかさんのそれに聞こえたのですが、あれは雪野さんだったのでしょうか?

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2005/08/18

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene06「エッジ・オブ・ヘヴン」

【予約】 フルメタル・パニック! カレンダー2003年版 さてこのエントリは、8月28日(日曜日)にアップしています。
 そうです、『AIR In Summer』(監督:石原 立也)(前編)「やまみち -mountain path-」の放送前にアップしています。
 しばらくの間、このブログをほったらかしにしていてすいませんでした。



 さて気を取り直して、まずはミーハーなところからいくと、常盤恭子役の木村郁絵さんのお声がたくさん聞けて良かったなと。(^^)
 次にマニアックなところを攻めると、環境を表現することに注力された5.1chサラウンドステレオ放送は、実にいいなぁと。
 だけど、作品のメインはそこにはない。
 あくまでも、かなめ(CV:雪野 五月)と宗介(CV:関 智一)の心の交流がメインである。
 しかもそれを何で表現するのかというと、これが散髪なんですよね。
 思い起こせば、TVシリーズ『AIR』(監督:石原 立也)でも、観鈴(CV:川上 とも子)と晴子(CV:久川 綾)の心の交流は散髪でした。
 さてその散髪シーンですが、これがまた凄かった。
 二本の直線で構成されているハサミというモチーフは、ストレートに描き手の素描力を要求してきます。
 何しろ二本の直線で構成されているため、パースの狂いがストレートに表れてしまいます。
 しかもそれが、かなめの五本の指の中に収まっていて、フレキシブルにカメラの前で映る角度を変えてくる。
 このシーンは物凄く自然に見えているのですが、この"自然に見えている"ということが、実は凄いことなんだろうなぁと思って観ていました。
 雪野さんと関さんの芝居も相俟って、そこで交わされる台詞以上の心の交流が、観る者の心を捉えて離しません。

 またこのときのSE(効果音)にも、息を呑みました。
 ハサミで髪の毛を切るSE、切られた髪の毛がクロスの上に落ちるSE、更にそれが床の上に落ちるSE。
 そのどれもが、タイミングで芝居をしているんです。
 SEだけで芝居をしているんです。
 映像ではかなめが手を払うだけで、床に落ちていく髪の毛自体は描写されていない。
 だけどそこに、SEだけの芝居が重なってくる。
 このSEだけの芝居が、堪らなくいいです。

 あと印象に残っているシーンは、宗介が感情を露わにしたラストシーンですね。
 キャラクタが与えられた役割以上のものを手に入れようと、作品内で藻掻き始める。
 これこそが物語なんだと思います。


 それでは、よしなに。(敬称略)

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2005/08/11

【5.1ch】『フルメタル・パニック! The Second Raid』Scene05「うるわしきシチリア」

フルメタル・パニック! カードミッションパーフェクト・ガイドブック さてこの感想は、15日(月曜日)にタイプしています。

 最初、前回の次回予告を観たときには、シチリアでブルーノ(CV:郷田 ほづみ)を追い詰める話かと思っていました。
 ところが当のブルーノは、Scene05開始早々、マオ(CV:根谷 美智子)の色香に落ちて、お縄に…
 じゃぁ今回の見せ場は何なんだと思っていたら、メインはカニカッティを舞台としたブルーノを抱えての、シチリアマフィアからの逃走劇でした。

 観ていて気持ちの良い、華麗な逃走劇カーチェイス。
 こういった映像を観ていると、いつも思うことがあります。
 それは、5.1chサラウンドステレオ放送が云々、3DCGIの重力演算が云々といっても、こうして観ているだけで愉しい映像の前には、それらの云々はナンセンスだなぁということです。
 そのぐらい今回のカーチェイスシーンは、観ていて愉しかったです。
 スカッ!としました。
 この感覚は、TVシリーズ『AIR』(監督:石原 立也)の第八話「なつ -summer-」や、『dancing blade かってに桃天使!』(1998 KONAMI)に通ずるものです。
 本当はここに、前作である『フルメタル・パニック? ふもっふ』(監督:武本 康弘)を挙げるのが妥当なのでしょうが、いかんせん自分は1話しか観ていないため、今回は控えました。

 あと、自分が個人的に気持ちよかったのは、クルツ(CV:三木 眞一郎)の気障な台詞です。
 ああいった台詞は、ギャグとして以外では、なかなか作品の中には持ち込めないものです。
 ところがそれを『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)は、あっさりと作品内に持ち込んできた。
 しかもその気障な台詞を語るのは、気障な台詞をいわせれば右に出る者はいないであろう、三木眞一郎さん。
 いいね。
 特にギャグではないのが、凄くいいです。
 クルツは元々、気障な台詞をケロッというようなキャラクタですし、あのシチュエーションならケロッといえるでしょうし、何よりCVはあの三木眞一郎さんです。
 もう、いうことないですね。



 さてここで少しだけ、WOWOWに対して苦言を呈したいと思います。
 恐らく、過半数の視聴者は気にならない(その環境にない)と思うのですが、本編の5.1chサラウンドステレオ放送と、CMの2chステレオ放送の音量差があり過ぎです。
 5.1chサラウンドステレオ放送を2chステレオ放送にミックスダウンすると、丁度良い音量なのかも知れません。
 ですが、5.1chサラウンドステレオ放送は音量が小さく、2chステレオ放送は音量が大き過ぎます。
 当たり前のことですが、観ているときは本編に音量を合わせています。
 そしてCMに入った瞬間、余りの音の大きさに慌てて、ヴォリュームを絞っています。
 こういった現象は、ANIMAXでは日常茶飯事でして(苦笑)、適当な放送局(?)は適当だなぁと思っていたのですが、まさかWOWOWでもこんな目に遭うとは思ってもみませんでした。
 取り敢えず先程メールで、WOWOWに問い合わせてみました。
 すると、WOWOWカスタマーセンターより返信がありました。
 こちらからの送信から約14時間後の返信というは、なかなかのレスポンスだと思います。
 さて、その内容はといいますと、

お問合せの音量の件につきまして、当番組に限らず、弊社WOWOWにてお送りしております番組は、基本的に権利元より提供された映像素材に手を加えずにお送りするよう努めており、番組により音声レベルが低い場合がございます。何卒、ご了承下さい。
今回、お寄せいただきましたご意見・ご要望は担当者に申し伝えます。
とのこと。
 どうやらWOWOWには、CMパートも込みで、映像素材が納品されているようです。
 ということでこれは、どこに問い合わせたらよいのでしょうか?
 京都アニメーションはアニメーション制作だから、CMパート込みの映像素材を制作しているのは、やはり富士見書房?
 でも映像関連だから、ハピネット・ピクチャーズ?
 いやいや、あちらは1作目の販売元だから、こちらはKLOCKWORXかな?
 うーん、こういった場合は、どうしたいいのでしょう。


 それでは、よしなに。(敬称略)

 P.S. 前回のエントリのP.S.で、"宗介"について指摘したのですが、TBを頂いているブログでも未だに、誤字のままのところをたくさん見掛けます。 自分のエントリって、読まれてないのかな?

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2005/08/10

【DVD&UMD】『フルメタル・パニック! The Second Raid』 in AV Watch

あてにならない六法全書?フルメタル・パニック! ということで、AV Watchの方で記事になっていました。
 これを拝見しますと、音質的にはもの足らない内容です。
 通常版はDolby Digital 2.0chのみ収録で、初回限定版の方には、Dolby Digital 2.0ch & 5.1ch &コメンタリの3つを収録。
 通常版は2チャネルしか収録しないのであれば、自分としてはLPCMで収録して欲しかったです。

 ここでその蘊蓄を少々。
 まず、現行のDVD-Videoのビットレートは、合計で最高10.08Mbps(10,080Kbps)となっています。
 次にDolby Digital(AC-3)のビットレートは、最高で448Kbpsです。
 ということで、通常版であれば映像に最高で約9.5Mbpsを割り当てられるのですが、初回限定版では音声にDolby Digital 448Kbps×3=1,344Kbpsも取られてしまうので、映像には最高で約8.6Mbpsしか割り当てられません。
 実際には映像と音声以外のマージンがあるので、東芝のRDシリーズでは、映像の最高ビットレートは9.2Mbpsとなっています。
 もちろんDolby Digitalは、384Kbpsや192Kbpsといった低いビットレートも選択できるので、もっとたくさんの情報量を映像に割り当てることも可能です。
 果たして初回限定版は、映像にどれだけのビットレートを割り当ててくるでしょうか?
 別にビットレートを限界まで使わなければならないことはないので、映像のビットレートはもっと低いかも知れないのが恐いです。

 ちなみにLPCMのビットレートは、1,536Kbpsです。
 先程算出した、Dolby Digital448Kbps×3=1,344Kbpsと192Kbpsしか変わらないのであれば、音質のかなり良いLPCMで収録して欲しいです。
 つまり自分は、高画質ディスクとしてDolby Digital音声収録、高音質ディスクとしてLPCM音声収録の2ヴァージョンが、ベストソリューションだと思っています。
 『超変身コス∞プレイヤー』・『ヒットをねらえ!』・『LOVE・LOVE?』の変身3部作コンプリートDVDは、これを実現しているのですから、他の作品でも・・・

 ちなみに、BSデジタル放送のSD(標準放送)のビットレートは、約7Mbpsです。
 単純比較では、DVD-Videoの約10Mbpsの方が上です。
 ですが『フルメタル・パニック! The Second Raid』(監督:武本 康弘)は、LB(レタボックス)で放送されています。
 スクイーズ収録(ですよね?)のDVD-Videoとは同じ俎上にないため、現物を同一条件で比較してみないことには、何ともいえません。
 また音声の方も、BSデジタル放送はMPEG2-AACです。(ビットレートは192Kbpsでしょうか?)

 とにかく、守銭奴の自分からすると、お金を出すからには、それだけの付加価値が欲しいと思っています。
 しかしながら、PSPを持っていない自分にとってUMDが無用の長物のように、収録ビットレートが享受する映像や音声に影響を及ぼさない環境の方には、このエントリって無意味ですね。
 UMDの映像や音声ってどうなんでしょう?


 それでは、よしなに。(敬称略)

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