【感想】『英國戀物語エマ』第十二章~スズラン~
さて、いよいよ最終章の『英國戀物語エマ』(監督:小林 常夫)。
それにしてもだ。
TVA(テレビ愛知)に続いての早さで観られているTVO(テレビ大阪)での『フタコイ オルタナティブ』(総監督:逢瀬 祭)の放送とは異なり、tvk(テレビ神奈川)の放送から遅れること二日のSUN(サンテレビジョン)で観ていた『英國戀物語エマ』は、他のブログからのネタバレ回避がとっても辛かったです。
半ばどうでもいい作品ならともかく、『英國戀物語エマ』は自分にとって、とても大切な作品でした。
ですので毎週、それこそ必死でネタバレ回避に努めていました。
さて、そんな環境で観ていた『英國戀物語エマ』のラストは、実に誇り高かったと思います。
正直にいうと、エマ(CV:冬馬 由美)の後を追っていたウィリアム(CV:川島 得愛)が、駅のプラットフォーム上でようやく追い付いたときには、人目も憚らず力強くエマを抱き締めて、「行くな!」と叫ぶウィリアムを勝手に想像していました。
ところが実際には、エマの方から「ありがとうございました」といわれてウィリアムはもうそれ以上、引き留めることはおろか、何も言葉を掛けることが出来なかった・・・
こんなウィリアムを、「へたれ」といって非難することも出来るのですが、ここはもう一歩、作品に歩み寄りたいと思います。
『タイタニック』(監督:ジェームズ・キャメロン)公開時に散々いわれたことですが、世間のより多くの人は、チープなラヴストーリーを求めています。
先程、自分が想像していた「行くな!」なんていう台詞は、それこそチープもチープ。
つまりそのチープなラヴストーリーを、自分は求めていたということです。
対して『英國戀物語エマ』はどうだったかというと、そんなチープなラヴストーリーに陥ることなく、最後まで誇り高いラヴストーリーであり続けた。
これはもしかすると、多くの視聴者の期待には応えていないのかも知れません。
現に、「ウィリアムはジョーンズ家を捨ててエマの許へ」という自分の期待には、応えてくれませんでした。
ですがそれこそが、『英國戀物語エマ』という作品の矜持だと自分は捉えています。
19世紀末のロンドンに於ける、身分違いの恋。
これを真面目に描き切ったからこその、『英國戀物語エマ』。
これを最後まで描き切った小林常夫監督以下総てのスタッフに対して自分は、心から惜しみない拍手を贈りたいと思います。
本当に良い作品をありがとう。
これまでの小林常夫監督作品に於ける真面目さは、自分にとっては時として、堅苦しい代物でした。
ですが『英國戀物語エマ』に於けるこの真面目さは、19世紀末のロンドンを描き切るのに、大いに貢献していたと思います。
19世紀末のロンドンを知らない自分から観ても、そこはかとなくそれらしさを感じていましたから。
また「最終章」とせず「第十二章」としたところから自分は、「第十三章」以降があるものと信じています。
スズランが繋ぐ、エマとウィリアムの行く末を…
さて最後になりましたが、『英國戀物語エマ』の感想をタイプするにあたり、以下のブログを自分のお気に入りに登録して参照させて頂いていました。
「きつねのるーと」と「じーん・だいばー」のお部屋
070-アーステイル-呼出し中
Cosi Cosi
KenjiMのブログ~アニメと野球と音楽と
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ここには全てがあり、おそらく何もない
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ゼロから
パズライズ日記
月の砂漠のあしあと
今日のブログ 明日のグラブロDESTINY
深夜アニメ館
吠刀光
ありがとうございました。
それでは、よしなに。(順不同、敬称略)
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