【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第9回「夢の最後まで」 on MBS
TVシリーズ
『CLANNAD -クラナド-』
(監督:石原 立也)
過度の期待はしないでください。
あと、部屋は明るくして、パソコンから1メートルは離れて読みやがって下さい。 ♪BGM『夢航海路』(唄:みなみけ3姉妹)
ということで、たいへんお久し振りです、『みなみけのみなきけ』です。
ようやく溜まっていた未視聴番組を消化できましたので、『CLANNAD -クラナド-』の感想を認めます。
ここまで『CLANNAD -クラナド-』を観てきて思うことを、物凄く正直にタイプすると、「ついていけないなぁ」です。
これはいつもお世話になっているたこーすけさんの、5部構成からなるたいへん深い第9回の考察を読んで、その思いを余計に強めました。 (リンク:その1、その2、その3、その4、その5、補足)
『ゴースト/ニューヨークの幻』
(監督:ジェリー・ザッカー)
全世界で$500,000,000-を稼ぎ出した映画だそうなので、ご存じの方も多いことでしょう。
自分は当時この映画を、馬鹿馬鹿しくて観ていられませんでした。
今でも「どうして多くの人はこれに感動できるのだろう?」と、不思議で不思議で仕方ありません。
何が馬鹿馬鹿しいかというと、ゴーストが物を擦り抜けるという映像表現です。
作品内でゴーストになったサム・ウィート(役者:パトリック・スウェイジ)が、擦り抜けてしまう物に触れる練習を始めます。
ニューヨークの地下鉄のプラットフォームで、落ちている空き缶を蹴り飛ばす練習をします。
その足でしっかりと、プラットフォームの上に立ってね・・・
物に触れられないのなら、プラットフォームのコンクリートさえも擦り抜けてしまうはずですよね?
他にもサムは、恋人のモリー・ジェンセン(役者:デミ・ムーア)が住むマンションの階段を、力強い足取りでどんどんと駆け上がるのですよ。
物に触れられないゴーストなのにね。(苦笑)
作品全編にわたって、最重要設定であるはずのゴーストが物に触れられる/触れられないの基準が、ご都合主義に則りすぎなのです。
風子に付随する物のうち、いったいどこまでが見えていて、どこからが見えないのかという映像表現が、ご都合主義に則りすぎなのです。
もっと正確にタイプすると、作品に対してリテラシの低い自分には、そのリアリティ溢れる映像に引っ張られて、こういったフィクションを作品内リアリティとして処理し切れないのです。
そんなこんなでたこーすけさんを初めとして、多くの人がこの第9回に心打たれています。
でも自分は、作品世界にのめり込めていません。
「風子は『Kanon』(監督:石原 立也)の月宮 あゆ(CV:堀江 由衣)と同じギミックで、舞台を学校全体に広げて多くの人を巻き込み、作品のスケールアップを狙ったのか」と、冷静に判断しています。
プチプチと切れながらコロコロとBGMが変わる度に、自分のテンションはどんどん下がっていきます。
皆さんの感想を拝見しますと、原作ソフトをプレイされた方には、このBGMが泪を誘っているようです。
ところが自分には、プチプチとテンションが切れていく印象しか残りませんでした。
自分と似たような意見を求めて検索を続けたのですが、そんなものは見当たらず、むしろこの第9回は絶賛の嵐です。
恐らくは自分が享受できなかっただけで、この第9回にはたくさんの感動が詰まっているのでしょう。
自分は以前からタイプしているように、テレビではなくラジオが生活の基本です。
絵ではなく声が基本なのです。
すると新作品に触れるときに真っ先にインプットされるのは、そのキャラクタの名前ではなく声になります。
そうなると、これはどの作品に対してもそうなのですが、なかなか自分の中で、「声優が演じているキャラクタ」から「キャラクタそのもの」になりません。
自分は聞き慣れない声だと「そのキャラクタ」として捉えられますが、聞き慣れた声だと「そのキャラクタ」として捉えられず、なかなか作品世界に没頭できません。
今回、風子は最初から野中さん寄りのキャラクタだったので大丈夫だったのですが、公子は最後まで自分の中では皆口さんそのものでした。
皆口さんの声はただでさえも特徴的なのだから、その声を喰ってしまうぐらいのキャラクタでないといけないはずなのに、公子は『Kanon』の水瀬 秋子と大差ないという認識でいます。
自分は『AIR』(監督:石原 立也)、『Kanon』と関連作品を観てきているので、同じ声が出てくると、「何か関連があるのでは?」と勘繰ってしまいます。
これは自分が昔から思い続けていることで、たいへん共感を覚えました。
きっと自分には、多くの人が感動している『CLANNAD -クラナド-』の姿が見えていないのでしょう。
今週末21日(金曜日)、BS-iでの第9回「夢の最後まで」の放送を観て、今度こそ『CLANNAD -クラナド-』で感動したいと思います。
4:3から受ける印象と16:9からのそれは明らかに異なるので、そこを足掛かりにしたいと思います。
※ 追記
ということで、そのBS-i版を鑑賞してのエントリをアップしました。
宜しくお願いします。
それでは、よしなに。(敬称略)
P.S.前回のエントリに対して訂正を掛けます。
2007年秋No.1の作品は、『ef -a tale of memories.』(監督:大沼 心)とさせて下さい。
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コメント
うわ、すごくフィーチャーされてる!!
ありがとうございます。
こんばんは、たこーすけです!
うぐぅ…痛いところを…
Akihiro Inda.さんが挙げてらっしゃる点、
「風子および風子に付随する物(ヒトデ)の可視不可視、可触不可触のご都合主義」と、
「公子さんのキャラが、いまいち立っていない」。
これこそが、ぼくの第9回感想が、過去の長文感想にも増して、長々としたものになってしまったポイントそのもので(あ。ぼくの感想と対応させて下さっているということか…?)。
しかし、結局、「描かれていないエピソードがあるのでは?」というところに落とし込んでみたという感じで…
うー。
立脚点を異にするものの(ぼくの号泣と、Akihiro Inda.さんのテンション低下)、抱いているポイントは同じなのだと思います。
うーん。もう少しまとめてから、改めて書き込ませていただきます。
ひとまず、それではー!
投稿: たこーすけ | 2007/12/18 03:01
たこーすけさん、こんばんは。
早速のリアクション、ありがとうございます。
お読み頂けて嬉しいです。(^^)
しかし、AM 3:01 とは…
最近は気温もかなり低くなりますので、どうぞご自愛下さい。
それでは、よしなに。
投稿: Akihiro Inda. | 2007/12/20 00:31
こんばんは、たこーすけです。
Akihiro Inda.さん、BS-iでの第9回ではいかがだったでしょうか。
ちゃんとしたコメントが、BS-i第9回に間に合わなくて、すみません…
こちらに書き込ませて頂こうと思っていた事柄とは、またちょっと違うものではありますが、自分の第9回感想の補足を書きました。
トラックバックをお送りいたしますー。
こちらへのコメントの続きは、また後日で…すみません…
また、体調へのお気遣い、大変ありがとうございます!
風邪とか、気をつけます。
早寝しないとなー。
それではー!
投稿: たこーすけ | 2007/12/22 22:33
たこーすけさん、こんばんは。
ということで、BS-i版の感想をアップしました。
TBもお送りしました。
宜しくお願いします。
投稿: Akihiro Inda. | 2007/12/23 23:15