【感想】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』第13話「最後の仕事」無料開放!
「That Others May Live
―他を生かすために」
9月 8日(金曜日)~ 9月19日(火曜日)12:00までの期間限定で、TV未放送の第13話「最後の仕事」(脚本:水上 清資、演出・絵コンテ:大畑 清隆)が無料開放されています。
これでDVDを購入せずとも、第13話「最後の仕事」が観られます。
ということで自分も早速、鑑賞させて頂きました。
これ以下にはネタバレ感想が続きますので、読み進める前には是非とも、無料開放の第13話「最後の仕事」をご覧下さい。
さて今回の第13話「最後の仕事」を一言で表すと、「自らメディック(救難員)を退くことに決めたおじさんが最後に救助した子供の名前は、たまたまそのおじさんに所縁のある名前でした」以上。
本当にただこれだけです。
だけどこれが、じーんわりと心に沁みる、とてもいいお話なのです。
TVシリーズでもかなりストイックでしたが、この第13話「最後の仕事」はその極みです。
所謂”トレンド”で訴求するのではなく、純粋に”ストーリー”だけで訴求していく。
これは作品として極々当たり前のはずなのですが、それをここまで突き詰めた作品を自分は、他に知りません。
多くの人の視聴モチベーションとなったであろう、長谷川 めぐみ(CV:能登 麻美子)が登場しないのはもちろんのこと、主人公である内田 一宏(CV:宮崎 一成)でさえも、ラストにちらっと登場するだけです。
その代わりに全編に渡って登場するのは、今回の主人公である本村 太一郎(CV:飯塚 昭三)。
飯塚さんの年輪を重ねた優しい演技をたっぷりと堪能できて、自分なんかは本当に満足だったのですが、他の人にはこれがどう映ったのでしょうか?
やはり、「能登さんを出して!」という意見が、大勢を占めているのでしょうか?
薄っぺらな作品内容でしたら、その意見もごもっともですが、今回の第13話「最後の仕事」には、それ以上のものが内包されていたと思います。
自分は『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』のような骨太の作品が大好きです。
自分はこれからも、こういった作品を応援していきたいです。
最後になりましたが、歯に衣着せぬ桜美かつし監督以下、総てのスタッフの皆さんへ、「良い作品をありがとうございました」。
それでは、よしなに。(敬称略)
P.S. プロデューサーとして耳の痛い話って?…
| 固定リンク
「ネット」カテゴリの記事
- 【感想】『うたわれるものらじお』番外編(2007.07.02)
- 【感想】『うたわれるものらじお』最終回(2007.06.25)
- 【感想】『らっきー☆ちゃんねる』クロスメディアエンタテインメントへの誘い(2007.05.05)
- 【感想】『アイドルマスター XENOGLOSSIA』@nifty限定ネット試写会(2007.03.24)
- 【感想】『うたわれるものらじお』 on ラジオ関西(2006.10.07)
「アニメーション」カテゴリの記事
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』最終回「影二つ」(2008.03.28)
- 画質や音質が作品内容に与える影響について…(2008.01.21)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第10回「天才少女の挑戦」(16:9と4:3の両立)(2007.12.28)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第9回「夢の最後まで」 on BS-i(2007.12.21)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第9回「夢の最後まで」 on MBS(2007.12.16)
「テレビ」カテゴリの記事
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』最終回「影二つ」(2008.03.28)
- 画質や音質が作品内容に与える影響について…(2008.01.21)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第10回「天才少女の挑戦」(16:9と4:3の両立)(2007.12.28)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第9回「夢の最後まで」 on BS-i(2007.12.21)
- 【感想】TVシリーズ『CLANNAD -クラナド-』第9回「夢の最後まで」 on MBS(2007.12.16)
「『よみがえる空』」カテゴリの記事
- 【感想】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』第13話「最後の仕事」無料開放!(2006.09.08)
- 【無料配信】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』「Bright Side of Life」 on AII(2006.07.07)
- 【感想】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』第12話「レスキュー」(2006.03.29)
- 【感想】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』第11話「ビバーク」(2006.03.22)
- 【感想】『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』第10話「パーティー」(2006.03.15)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
おはようございます。mementoです。
つい先ほど、僕もAIIで「最後の仕事」を視聴したところです。いや、まさか部隊で一番地味な印象のあった(失礼)、本村准尉(当時曹長)が主役とは…。
「よみがえる空」は「ヒーローではなく、職業人の物語」だと僕は認識していますが、これはそれを象徴するエピソードでした。退官するわけではなくメディックから退くだけだし、その最後の仕事の日も、特別ドラマティックな出来事なんかはなく、淡々と過ぎていった、というところが印象的ですね。
救難の場面も直接男の子を引き上げるシーンはバッサリ省いて、本村さんが帰宅してからの奥さんとの会話で、無事に終わったことを示すだけ(また、ここでの彼の口調がやたら軽いのがなんとも…)に留めた辺り、「ストイックな演出だなあ」と感心しました。
たぶん、「よみがえる空」に第2シーズンはないんでしょうけど、もしつくられるとしたら内田三尉の視点のみではなく、今回のような小松基地のほかのメンバーの視点からの話も入ってくるんでしょう。正直、僕はそっちのが見たかったり…。まあ、しょうがないですけど、でも、OVAでいいから続編出してほしいなあ…。
それでは失礼いたします。
投稿: memento | 2006/09/12 08:28
memento さん、おはようございます。
真似して出社前に書き込んでみました。
『僕等がいた』(監督:大地 丙太郎)や『ひぐらしのなく頃に』(監督:今 千秋)など、ビビッドな作品が幅を利かせている今日に於いて、純粋に中身で勝負している『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』は、たいへん貴重な作品でした。
これは自分が勝手に思っていることですが、多くの人にとって『よみがえる空 -RESCUE WINGS-』は、地味な作品だったことでしょう。
ですがその作品内容は、作り手の情熱がめいっぱい籠もった、たいへん素晴らしいものでした。
この作り手の矜持を感じられる人が、一人でも増えてくれればと思います。
それでは、よしなに。(敬称略)
投稿: Akihiro Inda. | 2006/09/13 08:58