【感想】『英國戀物語エマ』第六章~訪問~
特にラストの、ストウナー家でのやり取り。
心の声で吐露することなく、細かく切り替わるカット割りで魅せてくる心情表現が、堪らなく良かったです。
ウィリアム(CV:川島 得愛)やエマ(CV:冬馬 由美)のカットが切り替わるタイミングは、気持ちいいくらいに、自分の呼吸で切り替わります。
ですが、リチャード(CV:野島 昭生)とケリー(CV:中西 妙子)のカットが切り替わるタイミングは、自分が思い描いていたものよりも、ほんの少しだけ長かったです。
これは長いといっても、0.1拍とか0.2拍とか、本当にほんの気持ち程度の長さです。
ですがこのニュアンスの中に込められた、リチャードやケリーの想いが、それこそ台詞を口に出す以上に伝わってきます。
リチャードはウィリアムのことというか、ジョーンズ家のことを。
ケリーはエマのことを思い遣る。
ウィリアムは椅子から立ち上がったり、エマはスコーンを落としたりして、その動揺具合がその行動に表れています。
ですがリチャードとケリーは終始、椅子に座ったままでした。
にも関わらず、このシーンは明らかにリチャードやケリーが、ウィリアムやエマを喰っていました。
これが舞台であれば、その役者同士の間の取り合いで成り立ちます。
ですが『英國戀物語エマ』(監督:小林 常夫)は、TVシリーズのアニメーションです。
キャラクタの落ち着いた一挙手一投足は、アニメータが。
この独特の間は、編集時に演出で付けた間のはずなのですが・・・自分には野島さんと中西さんが、お互いに間を取り合っているように見えました。
もちろん映像だって、その声だけの芝居に負けていません。
ド派手な動きはないのですが、その抑えられた動きの中で、確実に芝居をこなしています。
「観ていて気持ちの良い映像」
今回の『英國戀物語エマ』には、そんな言葉が似合いました。
それでは、よしなに。(敬称略)
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