【べたべた?】『School Days』体験版(chapter2「二人の距離」)
さて、プロモーションムービー(第1話)に引き続き、体験版(第2話)をプレイしたのですが、これ、凄くいいです。
プロモーションムービーを観たときには、せいぜいアニメーションに選択肢による分岐点を持たせたぐらいだろうと思っていました。
ところがこの体験版、選択肢による分岐点はシナリオの分岐ではなく、感情の傾きを決定するだけなんですね。
また映像表現も、AVG(アドヴェンチャゲーム)というフォーマットだからこそのものが提供されています。
特に驚いたのは、世界(CV:柚木 かなめ)と誠(CV:平井 達矢)の、授業中の筆談シーンです。
この筆談シーンは第1話にもあったのですが、第2話の筆談シーンは、そこから更にブラッシュアップが掛かっています。
これだけの長尺を筆談だけで魅せられるというのは、テキストベースのAVG畑から出た人だからだと思います。
つまり、ノートの端に書いたテキストだけでも、これだけ魅せられる自信があるからです。
これが逆に映画畑から出た人が撮ると、まず間違いなく、お互いの表情のカットを挟んできたと思います。
何故かというと、ノートの端に書いたテキストに、役者の表情を超える芝居が出来るなんて、夢にも思っていないからです。
映画人にとってこの映像は、驚異ではなく脅威だと思います。
ボキャブラリの低い自分のテキストでは、この映像表現の素晴らしさを余すところなくは伝えられないので、一人でも多くの人にこの第2話をプレイして欲しいと思います。
自分がプレイした範囲では、xxなシーンはなかったので、どなたでもプレイして頂けると思います。
またシナリオでも、ただべたべたを地で行くだけでなく、もう一つ上に押し上げようという感じがしていて、自分なんかは凄く心惹かれます。
例えば世界は誠のフォローだけでなく、言葉(CV:遠野 そよぎ)のフォローに回ります。
なのに世界に対して、「何を良い娘ちゃんぶって」といった、そんなマイナスイメージは抱きませんでした。
こういった出来すぎたキャラクタを、嫌味なく描けるというのは、尊敬に値します。
更に、そうやって世界をキューピッドに仕立てておきながらも、この第2話のラストシーンは、世界だって恋する女の子で幕を閉じます。
またこのときの演出がにくいです。
これはネタバレになるのですが、ラストの誠と言葉のキスシーンでは、盛り上げるBGMが掛かってきませんでした。
ここまでべたべたを通しておきながらどうして?と首を傾げていたら・・・
カメラはそのまま線路の向こうから、悲しそうな眼で二人を見詰める世界を捉えます。
そして、ここになってようやく、栗林 みな実さんが唄うエンディングテーマが流れてきます。
奇しくもそれは自分の中で、『君が望む永遠』(監督:渡邊 哲哉)第二話のラストシーンと重なります。
もしかするとこの後は、どうしようもないぐらいにどろどろの展開が待ち受けているのでしょうか?
と思って、宇宙魔王しげさんのページを読んでみると・・・
これはもしかすると、物凄く自分好みかも知れない。(^^)
やべぇな、DVDドライヴ持っていないのに、『School Days』をプレイしたくなってきたよ。
それでは、よしなに。(敬称略)
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コメント
こんにちわ~
自分も最初はべたべただと思ってたんですよね~
それがよい意味で予想の斜め上をいってくれて発狂モノでした(笑)
話だけでなくゲーム自体もよくできてると思います。
テキストで読むのでなく見せるという点で世界に入り込めて楽しいです。
投稿: 宇宙魔王しげ | 2005/05/01 07:40
しげさん、こんばんは。
そうですか、予想の斜め上をいきますか!
べたべたからどろどろへの展開。
うーん、ますます続きをプレイしたくなりますね。
それにこのところ、"School Days"のキーワードでこちらにいらっしゃる方の数が、鰻登りです。
『School Days』は今、それだけ旬なソフトなのだと思います。
それでは、よしなに。
投稿: Akihiro Inda. | 2005/05/01 20:26
バグ多発&グロ鬱シナリオで各所お祭り状態ですからね(笑)
シナリオ後半に行くほどアニメーションしなくなるので無理矢理発売した感じがしますね。
その辺ちゃんとしてたらエロゲ版やるドラって感じで凄く良かったのになぁ
投稿: 碧輝せりか | 2005/05/02 01:37
せりかさん、こんばんは。
グロ鬱シナリオは大歓迎なのですが(^^;、バグは頂けないですね。
PC用ソフトなので、そのうちパッチが公開されるでしょうけど、今はGW…
スタッフはGW返上で対応しているのか、それとも打ち上げ休暇に突入しているのか?
いずれにしても、後半に行くほど動かなくなるのは、残念ですね。
それでは、よしなに。
投稿: Akihiro Inda. | 2005/05/02 01:51