【感想】『AIR』第三話「こえ -whisper-」
さて第三話「こえ -whisper-」も、大満足の出来映えでした。
特に、診察時間の過ぎた霧島診療所内の往人(CV:小野大輔)の映像。
この、広角レンズによる長回しの映像に、自分は思わず息を呑みました。
きちんとスリッパに履き替えて、診察室に近付こうとする往人。
まるでモーションキャプチャのような往人の一挙手一投足が、広角レンズの歪みに合わせながら自然に演技をする。
でもこのシーンは観直してみましたが、モーションキャプチャではなく、手描きのようです。
またラストシーン間際の、佳乃(CV:岡本麻見)が首を絞めようとするときの腕の動きなど、まるでモーションキャプチャのようにリアルな動きなのですが、エンドテロップにその旨はありません。
モーションブラーが掛かっているので判り難いのですが、あれは3Dモデリングによるトゥーンシェイドだと思います。
いずれにしましても、キャラクタが生き生きと演技をしているのです。
だいたいアニメーションで、キャラクタの演技をキャストではなく、アニメータで語れる作品なんて幾つありますか?
しかもそれが『AIR』は、TVシリーズですからね。
更に驚きです。
また最近、16:9で制作されるTVシリーズが増えてきましたが、効果的な16:9絵コンテというのは、この『AIR』の絵コンテのことをいうのでしょう。
堤防の上を行く観鈴(CV:川上とも子)と往人をフレームの左下に捉えた青空の映像は、16:9の画角をもってして、初めてなせる映像でしょう。
しかもこの映像、早送りをしてみると判るのですが、雲のスプライトをただ引っ張っているのではなく、雲がモクモクと成長しているスプライトを、引っ張っているんですね。
多くの作品は、複数回視聴によってアラが見えてくるものなのですが、『AIR』は観れば観るほど、新たな発見があります。
次回の「はね -plume-」も期待しています。
それでは、よしなに。(敬称略)
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